Hello the Masking Face 店主敬白&番頭日記

釣具を扱うビンテージタックルウェアハウス「Hello the Masking Face」の主と番頭が綴る日記です。

店主敬白20170811 プラスチックワームがもたらすもの

おひさしぶりです。店主石田です。
私はプラスティックワームを絶対に使いません。以下のblogには、その理由が書かれています。

boupro1.blog.jp
しかし、この記事もこの記事がリンクしているリンク先の記事も、もう少しその先の大事な事が書かれていないと思います。

プラスティックワームは金属片のルアーと違い、水底に漂っているだけでもユラユラと魚を誘うので、捨てられたワームは釣り人の手を離れてからも魚に食べられてしまいます。
魚が食べて何が問題になるか。

・消化されないので胃袋の中に永久に滞在、次々取り込むワームで胃が一杯になる
・腸に進めば詰まって腸閉塞になる
・そのワームがまだ釣り糸/釣り針に繋がっていて釣り糸が水底に絡んでいた場合、それを食べた魚は釣り針にかかりその場所から永久に動けなくなる
・上記のことが魚だけでなく鳥にも亀にも多くの生物に起こる

この先にあるのは確実に「変死」です。

我々は魚が好きで釣りをしますが、その好きな対象に強烈なダメージを与えるプラスティックワーム。確かに安いし良く釣れますが、こういう害があるとわかっていて、故に禁止にしている水域も多くなりました。25年前に私にこのことを私に啓蒙してくれたプロショップハシモトの橋本師匠の伝えてくれた名言は、「そうまでして魚が欲しいか」でした。

これほどまで害のあるワームを使用してまで魚が釣りたくて、そうまでして釣れたバスはいはないからリリースされる。
この歪みに耐えられなくて25年前にバス釣りを辞めました。

捨てられたり根掛かりして水底に残ったワームはバスに限らず水辺の多くの生き物にこうした害を与えます。魚や自然を愛する人間が使うべきものではないと私は思うのです。

生餌ではなくわざわざ疑似餌を使って魚を釣るという行為は、餌でないものを自分で動かして魚を魅了して口を使わせるという知恵と腕にこそ意味がある釣りで、非常に志しの高い釣り方である筈です。
故にスポーツフィッシングとかゲームフィッシングと言われてきました。
決して食べ物としては興味がない魚を釣る事だけに注視するからスポーツフィッシングと言っているわけではなかったはずです、少なくとも90年代に爆発的釣りブームが起こって日本中でバスがゲリラ放流される前までは。

私は自分の志しにおいて、安易に魚が釣れしかも自然環境にダメージが大きいプラスティックワームを使いません。ワームを使うくらいなら生餌で釣りをします。

追伸:淡水だけでなく海でも同じことですからね

追伸2:生化学分解されるワームだって分解されるまでに60日やら90日やらかかりますから水底に沈んだそれを生き物に食われるには十分過ぎる時間ですね