Hello the Masking Face 店主敬白&番頭日記

釣具を扱うビンテージタックルウェアハウス「Hello the Masking Face」の主と番頭が綴る日記です。

番頭日記20170817 感電注意。

どうもどうも。番頭です。
関東地方では8月に入ってから雨ばかりが続いています。
皆さん、釣りには行かれてますか?
もう1か月近く前になるのですが、こんなニュースを見かけました。
海外の掲示板「reddit」で、雷が落ちた釣竿の写真が話題になっている、というのです。

news.livedoor.com
近代の釣り竿はガラス繊維だったりカーボン繊維、まれにボロン繊維を素材として織り交ぜています。
このうち、ボロンとカーボンには通電性があり、高い電圧がかかると電気を通してしまい、発熱、繊維をまとめ上げている樹脂をもやし、ついでに繊維そのものも焦げ、こんな状態になってしまうのですね。
幸い、けが人などは出なかったようですが、釣竿をきっかけとした感電事故というのはけっこう起こっているのです。
少し古い記事なうえ、アメリカでの話ではあるのですが、2006年から2012年までのあいだに釣りの最中に落雷で亡くなったかたは26人もいるのだそうです。
 

io9.gizmodo.com 
同期間のレジャーにおける死者の数で言えば、キャンプやボート遊び、サッカーなどを押さえてトップということになります。意外なことにゴルフのプレイ中に落雷で亡くなったかたは、たった8人。なんと釣りの1/3以下なんですね。
ゴロゴロと雷鳴が聞こえてきたら、すぐさま撤収にかかるのが吉と言えるでしょう。
 
ところで。
釣りをしているときに、雷鳴や稲光がなくとも雷の接近に気付けることがある、って、ご存じでしたか?
細くて軽い釣り糸を使ってる場合、雷雲が近づき、空気が帯電してくると、その釣り糸がふわふわと空中を漂い、下に落ちていかないことがあるのです。
この現象については今からもう20年ぐらい前にとあるバスプロのかたが釣り雑誌のなかで語っていました。
河口湖みたいな場所で細糸を使っているときに雷が近づいてくると、キャスト後にフリーになったラインがするするとリールから出て行き、空中を漂うことがある、とのこと。
静電気で髪の毛が逆立つのと同じような理由で起こる現象なのでしょう。
記事を読んで頭に浮かんだその不思議な光景は、ずっと頭の片隅に残っていました。
 
実は番頭、これとほぼ同じことを、数年前に体験しているのです。
南信の山中で釣りをしていたときのこと。
投げたルアーが着水してるのに、ラインだけが重力に逆らって水面へと落ちていかず、不自然な動きをしているのです。
「蜘蛛の巣にでも引っかかったか? いや、そうじゃない。これはもしや!?」
キャストからこの判断まで、ほんの1~2秒くらいだったでしょうか。
稲光と雷鳴が真上で起こったのは、その直後のこと。
釣友にも声をかけて慌ててクルマへと退避しました。
今どきの高性能な雨具があれば、特に夏は雨のなかでもさして不快な思いをせずに済みますが、雷は防げませんからね。
 
もうひとつ、釣りの最中の感電、ということでついでに触れておきますが、雷とともに気をつけなければならないのが、高圧線です。
釣竿で高圧線に触れてしまい、感電する、という事故が過去に何件か起こっています。
特に鮎の友釣りでは、カーボン製の10メートル前後の長い竿を使うので、ことさら注意が必要でしょう。
以前、電車の架線に釣竿が触れたことを想定した実験映像を観たことがあるのですが、前述のように竿がいきなり原型を失い、繊維のカタマリになるまで、まさに一瞬。
「爆発」としか表現できないような現象でした。
高圧線にせよ、落雷にせよ、釣りをしているときの事故としてぜひ気をつけたいものです。
 
落雷による事故がもっとも多いのは、7月と8月だそうです。
ぜひ皆さま、釣りに出かけた際には、高圧線の有無や、天候などにもぜひ十分なご注意を。
 
 
さてさて。
当店ではクローズドフェイススピニングリールなど、懐かしいリールを販売中です。WEBショップにならべていない在庫もございますので、ご所望の機種がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
 
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これら品揃えに、ご縁を感じるものを見つけていただけたなら、幸いです。
 
皆さまのご利用、お待ちしています。
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