Hello the Masking Face 店主敬白&番頭日記

釣具を扱うビンテージタックルウェアハウス「Hello the Masking Face」の主と番頭が綴る日記です。

番頭日記20140731 尺イワナと入漁券。

どうもどうもどうも。
誰だっ。
最近は2週に1回くらいのペースで渓流へ行けてる番頭ですっ。

先日もまた栃木出身の釣り友達とともに、鬼怒川水系へと行ってきたんですが、今回は目先を変えて、今までと違うエリアに。
最初に入った川では、ミノーを引くとわらわらと魚が追いかけてくるものの、追いかけてくるだけで食わない、というオアズケ状態を食らってしまいました。
釣り客が多いエリアではそういう状況はよくあることですが、でも同時に魚影も薄くなっているのが常。ここ、というポイントでは10匹近い魚が追いかけてくる、でも、食わない、なんていう状況は、初めて経験しました。
次に入った川では、今季イチとなる30cmのイワナが。
鳥か動物につけられたのか、体側に痛々しい3本の爪痕が残っていました。
回復してくれることを願い、そっとリリースしてきましたよ。

こんなカンジで番頭がここ数年ハマっている渓流釣りでは、基本的にその河川を管轄する漁協に入漁料を払って釣りをします。
場所によっては漁協の人が釣り場を回っていて、そのときに入漁料を払った証である「入漁券」がないと、「現場売り」と言って、通常よりも高い料金を支払わねばなりませんし、そもそも入漁料を払わないでする釣りは、厳密には“密漁”ということになってしまいます。

実際には漁業権が設定されているのは渓流に限ったことではなく、たいていの河川のどんな場所にも漁業権は設定されています。漁業権は各エリアごとの漁協が管轄し、各漁協はそれぞれに遊漁や漁、採捕について、細かな規則を定めているのです。
釣りをはじめとする自然の魚に対する遊びや漁は、こうした漁協ごとのルールのほかにも、各都道府県がまとめている内水面漁業調整規則という名前の規則に従わなければなりません。
つまり、たとえ漁業権が設定されてない水域があったとしても、この自治体ごとの規則が適用されるため、禁漁期や釣りの禁止区域、採捕に関するものなどといった各種のルールには従わなければならない、ってことになっています。
「この川は管轄している漁協がないから禁漁期は関係ない」なんてことを言って、晩秋や冬にイワナやヤマメを狙う釣り人がいますけど、それは大間違いなのです。

たとえば多摩川で釣りをする場合、東京都、あるいは神奈川県の内水面漁業調整規則に従わなければなりません。
以前、「フェネック」というクルマ雑誌に「多摩川に遡上してきた稚鮎を釣る」っていう記事が掲載されたことがあります。
手軽に数が釣れるうえ、数cmの大きさとはいえ、鮎は鮎。食べると美味しい。そんなノリで書かれた記事でしたが、実はこれ、けっこうとんでもない話し。
東京都の内水面漁業調整規則では、鮎については「一月一日から五月末日まで採捕禁止」、さらに、大きさについても、「全長十センチメートル以下」の採捕を禁じると明記されています。

http://www.reiki.metro.tokyo.jp/reiki_honbun/g1011090001.html

神奈川県では大きさに関する規則はないものの、やはり5月31日までは禁漁となっているので、川を遡上しはじめたばかりの時期に多摩川で鮎を釣るのは立派な“密漁”ということになってしまうのです。

ちなみにこの内水面漁業調整規則は漁業法という国の法律に基づいて制定されているもの。罰則もあり、どこの自治体の漁業調整規則にも、
「六月以下の懲役若しくは十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」
とまず間違いなく明記されています。
つまりこれは、入漁券を持ってない釣り人を見つけたら、警察に通報すると、ちゃんと対処してくれる、ってことを意味しています。
違反をしたら、半年以下の懲役か、10万円以下の罰金、あるいはその両方。
前述の雑誌記事がいかにとんでもないものだか、おわかりでしょうか。

まぁ、実際は常習的な違反であるなどよほど悪質なケースでない限り、罰則が適用されるようなことはないでしょう。しかし、こういうルールがあることは頭の隅に置いておいたほうがよいでしょう。


さて。
「Hello the Masking Face」は、Webショップとヤフオク!を通じ、屋号の由来となっているクローズドフェイススピニングリールをはじめ、さまざまなリールを販売しています。

「Hello the Masking Face」Webショップ
http://shop.maskingface.com/

ヤフオク
http://openuser.auctions.yahoo.co.jp/jp/user/shok914

昨日はヤフオク!経由で「Abu Garcia 1044」と「Abumatic 440」をお買い上げいただきまして、主ともども、感謝の涙に咽び泣いておりました。
何せひさびさの売り上……。いやいや。

「Hello the Masking Face」では、皆さまのご利用、お待ちしています。


こうした古い杉並木を通ると、栃木へ来たな、という実感がわきます。


追っては来るけどなかなかルアーを食ってくれない、という状況のなか、流れのなかからルアーに食いついてくれたイワナ。なにを食べているのか、ちっさいのにおなかはぱんぱんです。


水面下で大きくえぐれた岩の下から飛び出してきた30cmのイワナ。ネットが小さめなので、かなりはみ出してしまいます。


写真だと分かりづらいですが、背びれよりも後ろの部分に爪痕が残っていました。


最近はもう早朝からでもウェットウェーディングです。最近はPaz Designsがお気に入り。


帰り道、東北道の佐野S.A.に寄ったので、「レモン入牛乳ソフト」を。